お客様の声 & ちょっと変わったご注文
ドレスにしてしまった振袖を、3歳の祝い着に仕立て替える事が出来ますか?
ちょっと、やっかいなご依頼でした。
祖父母が、ご自分の成人式の為に買い求めてくださった、大切な振袖を
つい、勧められるがまま、ドレスに仕立ててしまいました。
これを元には戻せないなら、せめて、お嬢様の3歳の祝い着になりませんか・・・・、と言うご希望です。
かなり、頭をひねりましたが、下の写真の様に、別衽の四つ身裁ちに近い
仕立てが出来ました。やや、柄位置が高い事が欠点ですが、縫い込みが、すべて1cm以下で切り取られており、良い柄の部分のみを使って、ドレスになっていましたので、精一杯の高さでした。
八掛の裾切れ防止策
着物を頻繁にお召しになるお客様の中には、八掛の裾がすり切れてお困りの方が少なく有りません。
基本的には、八掛交換、または、裾八掛の天地替え、等の直しで対応させていただいています。
今回のご相談は、お気に入りの紬の着尺が、また切れてしまったのだが、今後の為に、何とか対処出来ないだろうか、と言うことでした。
そこで、まず通常通り、八掛の天地替えをして、綺麗に直してから、綿のしっかりしたテープを八掛と同色に別染めして、表から見えないように、裾の裏側に綴じ付けました。
歩いている最中、多少、表に返ってもほとんど解りませんし、これがすり切れるのは、相当先の事だと
思います。
長身 スリム 裄の長いお仕立て
日本人女性の体型も、西洋化の一途をたどっているようで、
164cm 43kg の女性のお客様からのご相談です。
これまで、仕立てていた身幅寸法の 後巾7寸5分、前巾6寸では、どうも広すぎて、着にくく、ただし、裄寸法は、
1尺8寸4分にしたい、と言う、ご希望でした。
詳しく、体型をお聞きし、こちらで割り出した身幅寸法は、
後巾7寸、前巾5寸7分というモノでした。
裾から身揚げまでを、この寸法で通し、そこから上で広げ、縫い込みもキチンと処理し、裄寸法も、お好み通りに仕立てました。
初めて、ご自分の体型にぴったりの寸法のお着物が手に入ったと言うことで、とても、お喜びでした。
国家検定・ 1級和裁技能士 |
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