染め直し
染め直しとは、古くなった着物を、別の色や柄に染め直し、新しい着物に生まれ変わらせる方法です。
染め直しには様々な方法があり、生地の上から色をかけるだけの「色揚げ」、色を一度抜いてしまい新しい色に染め直す「抜き染め」、派手な着物に色を加えて地味にする「目引き」などがあります。
着物の種類によって、方法が異なったり、新調した方が安くなる場合もございますので、どうぞ一度ご相談ください。
染め直しの特徴
染め直しは、着物自体の色を染め替えるため、全く着ることができなくなった古い着物でも、全く別物のように変えることができます。
基本的には、どのような色にでも染めることができますので、お客様のご要望に対応することも可能です。
しかし、手垢や油の付いたお着物の場合、色むらの原因になるため、洗い張りが必要になります。
また、仕立て上がったままでは、染め直しができず、湯のしを行い、端縫いをする必要があります。
練りが甘いと上手く染まらない時があり、練り直しが必要な場合もあります。
染め直し前 | 染め直し後 |
---|---|
染め直し前 | 染め直し後 |
こんな時には染め直し
思い出のあるお着物や、今では派手になってしまって着ることのできないお着物。お母様やお姑様から譲り受けた黒留袖が、少し変色して・・・。など、着物において色が気になる場合は、多々あります。
そんな時は染め直しが有効です。全く別のお着物に生まれ変わらせてはいかがでしょうか?
また、八掛も染め直しを行うことができます。
染め直しの注意点
染め直しを施した場合、シミなどは目立たなくなる場合があります。
しかし、破れ、ほつれ、すり切れなどを目立たなくすることはできません。
また、サンプルと似たような色にはなりますが、全く同じ色に染まることもありません。そのため、ご希望のお色より、若干濃いめの色にされることをおすすめいたします。
染め直しの納期
基本的に染め直しの納期は、染めの種類、練りの有無など、また染め上がりからお仕立てにかかるため、1カ月〜2カ月を要します。
国家検定・ 1級和裁技能士 |
---|