仕立て直し
仕立て直しとは、仕立て上がっているものを、全てほどいて縫い直すことをいいます。
その場合、着物から着物に仕立て直すのはもちろん、着物からコートなど、全く違うものに仕立て直すことができます。
しかし、羽織から普通の着物に縫い返ることはできませんし、またコートから羽織に縫い直すこともできません。
そのように、お持ちの生地によって、仕立て直しできるものが変わってきます。まずは、お手持ちの生地で、どのようなものをお作りになりたいのか、ご相談ください。
仕立て直しの特徴
着物とは、親から子へ、子から孫へと、代々受け継がれていくもの。お母様のお着物をお嬢様の婚礼用に、形見のお着物をお孫さんに譲るなど、その目的は様々でしょう。
そのため、着物を一からほどいて縫い直す仕立て直しの技術が役に立ってくるのです。
しかし、色焼け、汚れ、すり切れなどが目立つ場合や、裁断済みの場合は、お客様のご希望に添えないこともあります。また、場合によっては、お望みの寸法にならない時もあります。
当工房では、可能な限りお客様のご要望にお応えします。お気軽にご相談ください。
仕立て直しと寸法直し
寸法直しとは、着物を部分的にほどいて、湯のしを行い、寸法を直すことです。つまり、部分的に寸法が変わるだけで、直しを行わない部分は、そのままになっています。
しかし、仕立て直しは、着物を全てほどいて、そのうえで湯のし、もしくは洗い張りを行います。そのため、羽織やコート、長襦袢など、基本の形を変えて、お仕立てすることができるのです。
仕立て直しの注意点
仕立て直しを行う場合、様々な注意点があります。着物が古い場合、色焼けや汚れ、シミやすり切れなどがあると、ご希望に添えない場合もあります。また、裁断済みの生地ですから寸法自体に限界があり、直すことができない場合があります。
着物を羽織に縫い直す場合、衿にハギ(接ぎ)が生まれます。袷(あわせ)仕立ての羽織や、コート、道中着などは、身丈を長くすると、羽裏が足りなくなることもありますので、場合によっては羽裏を交換する必要があります。
当工房では、可能な限りお客様のご希望に添うよう、作業に努めています。
どうぞ、お気軽にご相談ください。
仕立て直しの納期
基本的に、仕立て直しの場合は、着物の解き、湯のし、洗い張りなどに2〜3週間、お仕立てに2〜3週間かかります。
しかし、お仕立てする着物の種類や、季節によって納期を頂戴する場合がございます。
お客様の立場になり、可能な限り作業をさせていただきますので、着用のご予定などがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
国家検定・ 1級和裁技能士 |
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