お着物事例集 その4
- 7.母親が着用した振袖を持っています。結婚後、袖を切って、訪問着にしました。
今度、娘が成人式を迎えますが、何とかこの着物をもう一度振袖にしてもらえませんか。 - 年に2〜3件、このようなご相談がございます。基本的に、袖の中央に継ぎ目が出るので、その部分を、金駒刺繍で目立たなくする、別布を貼り付けるとか、金箔をあしらうなどで、その継目部分の処理を行います。
- 事例の場合、袖裏が黄色く変色していましたので、袖裏を替えました。また、柄が複雑だったので、表の袖をその柄に合わせて繋ぐと、着用してもあまり違和感がなくなりました。
- 8.生地に刺繍をしました。袱紗(ふくさ)に仕立ててください。
- 袱紗といっても、種類が多数ございますので、ご希望の型をお教えください。できましたら、見本をご用意いただけますでしょうか?
事例の場合は、台付き、爪付きをご希望され、写真の様にお仕立てしました。
- 9.古い着物を洗い張りして、八掛と胴裏を交換して、お仕立てしてほしいのですが・・・。
- 表地が豪華な柄や生地でも、胴裏が黄変してカビだらけだと、着る気がしなくなるものです。また、八掛も、もう少し地味な色なら着られるのに、おっしゃる方も多くいらっしゃいます。
- 事例の場合は、黒とこげ茶色の落ち着いた色合いを持つ大島のお着物でした。表地は洗い張りを施し、胴裏が黄色く変色していたので、胴裏を交換することになりました。
- エンジの派手目な八掛が付属していたので、その八掛時をこげ茶色に別染めし落ち着いた、大島をお仕立てしました。
国家検定・ 1級和裁技能士 |
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